まず商品として何が入っている?
『miss you』は、Mr.Childrenが2023年10月4日に発売した全13曲のオリジナルアルバムです。完全生産限定盤はLIMITED BOX仕様で、CD1枚、特製ペーパートレイ、歌詞と写真のブックレットが入っています。通常盤と限定盤で収録音源は同じです。
配信や通常盤との違いは音源ではなく、限定BOXと歌詞・PHOTOブックレットを含めて、13曲の世界を一つの作品として手元に置けることです。
- 品番はTFCC-81050
- 全13曲、すべて新曲
- 完全生産限定盤の公式価格は税込3,700円
- 限定盤は歌詞+PHOTOブックレット付き
- 音源だけなら通常盤や配信でも聴ける
つまり、限定盤を買う理由は音の違いではありません。曲順どおりに聴き、歌詞と写真を含めて一つの作品として持ちたいかどうかです。
結論:最初はつかみにくい。でも夜に戻りたくなる
私は初めて聴いたとき、正直に言えば少しつかみにくいと感じました。誰もがすぐ口ずさめる大きなサビが続くわけでも、過去のヒット曲をなぞるわけでもありません。
ところが、移動中、仕事のあと、夜の部屋で何度か流すうちに印象が変わりました。曲単体の強さより、13曲を通した温度や、曲と曲の間にある静けさが残ります。最初の一周で好きな曲を決めるより、一週間生活のそばに置いた方がよさが見えるアルバムです。
CDで持つと変わる聴き方
配信なら気になる曲へすぐ飛べます。便利だからこそ、私は同じ数曲だけを繰り返しがちです。CDを入れると、1曲目から13曲目までアルバムが決めた速度で進みます。
歌詞を見ずに一周し、二周目でブックレットを開く。写真の余白を見ながら音を聴く。スマートフォンを触らず、週末の夜に一枚を通す。限定盤の価値は、この少し遅い時間を作りやすいことにあります。
私が繰り返し戻った5曲
LOST
派手に感情を説明しないのに、何かを置いてきた感覚だけが残ります。元気な昼より、少し立ち止まりたい夜に聴きたくなる曲でした。
雨の日のパレード
沈んだ景色の中にも歩いていくリズムがあります。雨の日に外を見ながら聴くと、いつもの道の色が少し変わります。
Party is over
何かが終わったあとの静けさを、必要以上にドラマチックにしません。その距離感が大人っぽく、聴く時期によって残る箇所が変わります。
ケモノミチ
アルバムの中で体温を上げてくれる曲です。整いすぎていない演奏と声が、きれいな答えより先へ進む力を持っています。
deja-vu
過去と現在が重なるような感覚が、アルバム後半を深くします。Mr.Childrenを長く聴いてきた人ほど、自分の記憶まで呼び戻される曲だと思います。
買う前に知りたい注意点
- 即効性のあるヒット曲集を期待すると地味に感じる
- 限定盤と通常盤の収録音源は同じ
- 公式ストアの限定盤は確認時点で売り切れ
- 中古は箱、ブックレット、店舗特典の有無を確認する
- CDを再生できる環境が必要
まず曲が合うか確かめたい人は配信からで十分です。そこで何度も戻る曲ができ、アルバムを一枚の形で手元に置きたくなったときにCDを選ぶ。その順番なら後悔しにくいと思います。
こんな人なら限定盤を選ぶ意味がある
歌詞カードを読みながら聴く時間が好きな人、曲順を含めてアルバムを味わいたい人、写真や装丁も作品の一部として残したい人に向いています。
『miss you』は、一度で圧倒するアルバムというより、生活の静かな時間へ入ってくるアルバムです。私はそこが好きでした。配信で何度か聴いても気になるなら、棚に置ける形で買う価値があります。


