What?
健康な肌にもいる真菌
マラセチアは、酵母状の真菌の一群です。「菌」と呼ばれますが、細菌とは別の仲間です。健康な皮膚にも普段からいるため、「常在真菌」と呼ばれます。[1]
皮脂の多い頭皮、顔、胸などに多く、複数の種類が知られています。名前を聞くと取り除きたくなるかもしれませんが、存在すること自体が、病気を意味するわけではありません。[1][2]
Why?
皮脂を利用し、肌の反応にも関わる
マラセチアは皮脂に含まれる脂質を利用します。その過程で生じる物質や、体の炎症反応が、脂漏性皮膚炎の発症に関わると考えられています。[1]
ただし、脂漏性皮膚炎の原因は完全には解明されていません。マラセチアだけでなく、皮脂や肌の反応などが関係します。「菌がいるから発症する」「洗い方が悪いから起こる」とは言えません。[2]
What we know
分かっていることと、まだ言えないこと
健康な成人10人の皮膚を調べた研究でも、体幹や腕の多くの部位でマラセチアが主要な真菌でした。これは皮膚にすむ微生物を調べた研究で、洗浄料や薬の効果を試したものではありません。[3]
マラセチアは、癜風(でんぷう)やマラセチア毛包炎の原因になり、脂漏性皮膚炎の発症・悪化にも関わります。ただし、それぞれの病気の仕組みや診断は同じではありません。見た目や「菌がいる」という情報だけで、自分の症状の原因は決められません。[1][4]
抗真菌成分を調べた研究から分かること
ミコナゾールは真菌の増殖を抑える成分で、M. furfurへの抗真菌活性が報告されています。1997年の原著には、0.75%配合シャンプーの二重盲検試験もあります。フケ症の有効性解析108人では、フケ改善は配合群72.4%(42/58人)、基剤群52.0%(26/50人)で、改善例では菌数も減少しました。研究の原著
この研究は、真菌への作用と症状改善の関係を考える根拠の一つです。ただし、特定の試験シャンプーをフケ症に用いた結果であり、どの洗浄料でも同じ効果が出る、脂漏性皮膚炎が治る、常在菌を根絶すべきだという結論にはなりません。
皮脂や菌をゼロにしようと、強く洗う必要はありません。脂漏性皮膚炎のケアでは、刺激を避けてやさしく洗い、十分にすすぐことが勧められています。熱い湯や刺激の強い洗浄料も悪化のきっかけになり得ます。患部に使う製品や洗い方は、皮膚科で相談してください。[5]
赤み・かゆみ・ぶつぶつが続く、広がる、肌の色が部分的に変わるなどの変化があれば、自己判断で洗浄料を試し続けず皮膚科へ。洗浄と病気の治療は別です。[1][5][6]
More info
補足:薬用石鹸の表示を読む
コラージュフルフルの表示をもとに違いを整理した記事です。皮膚炎のある部位への使用を勧めるものではありません。

